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衛星気象学研究室の研究 ー 衛星を用いた研究 ー TRMM衛星
この衛星気象学研究室は、
大気リモートセンシングに関連する(主に)雨の研究と、陸面
リモートセンシングに関連する諸現象の研究を行っています。
ここでは、TRMM衛星を用いた水の気象学・気候学的な研究について説明します。
TRMM衛星:熱帯降雨観測衛星(Tropical Rainfall Measuring Mission)(1997- )
TRMM衛星は、
日米共同プロジェクト(NASDA/CRL/NASA)として、空白とされて来た熱帯降雨の観測を目的として、
1997年11月28日(JST)にH2ロケットによって種子島から軌道投入されました。
この衛星には、宇宙から降雨を直接観測するため、"降雨レーダ(PR : Precipitation Radar)"が世界で初めて搭載されました。
その他の搭載機器としては、TRMMマイクロ波観測装置(TMI : TRMM Microwave Imager)、
可視赤外観測装置(VIRS : Visible Infrared Scanner)、雲及び地球放射エネルギー観測装置(CERES : Clouds and the Earth's Radiant Energy System)、
雷観測装置(LIS : Lightning Imaging Sensor)があります。
各センサーの特徴
- PR : 降雨の3次元構造
観測周波数:13.796 & 13.802 GHz
水平分解能:4.3 km
鉛直分解能:250 m
サンプル画像(GPCPと比較したPRの降
水量で、松原くんが修士論文で発表したものです。)
- TMI : 海洋上の降雨強度
観測周波数 : 10.7 & 19.4 & 21.3 & 37.0 & 85.5 GHz
水平分解能 : 38.3 & 18.4 & 16.5 & 9.7 & 4.4 km
サンプル画像(これはTMIと比較した PRのJJAの平均降水量で、秋元がthe Second China-Japan Joint Workshop on
Lower Atmosphere and Precipitation Study (LAPS)で発表したものです。)
- VIRS : 雲分布
観測バンド : 0.63 & 1.6 & 3.75 & 10.8 & 12.0 μm
水平分解能:2 km
サンプル画像(2000年の3-5月、6-8 月、9-11月の輝度温度<235Kを持つ冷雲量の割合で、松原くんが修士論文で発表したものです。)
- CERES : 大気放射エネルギー
観測バンド : 0.3〜5 & 8〜12 & 0.3〜50μm
水平分解能 : 25 km
サンプル画像(JAXA TRMM pageにリンクされています。)
- LIS : 雷分布
観測バンド : 0.7774 μm
水平分解能 : 4 km
サンプル画像(各月の雷発生数。近藤さん作成。詳しく
は近藤さんのホームページへ)
詳しくはJAXA/EORCの
公式Webを参照してください。
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Nakamura lab. TRMM data stock