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次世代降雨レーダのシミュレーション(2周波レーダを想定)

(これは、Adhikari and Nakamura (2002)のabstractの和訳です。)
次世代衛星搭載降雨レーダの一つとして、14 GHzと35 GHzの2周波レーダが想定 されています。35 GHzの高い方の周波数での異なる最小感度による降雨減衰の 効果をシミュレーションをすることによって調べました。まず、TRMM(Tropical Rainfall Measuring Mission)衛星に搭載された 13.8 GHzの単一周波降雨レー ダ (PR) のデータを元に、短波長レーダの受信強度の周波数分布(スペクトル) をシミュレートしました。もし、受信機の最小ノイズのしきい値が約 10 dBZで あるとすると、地表面付近の降水強度のうち、PRに比べて陸上では 約 15 %、海 上では約 3 %が減衰によってノイズしきい値以下の信号となってしまいます。


参考論文
Journal of Atmospheric and Oceanic Technology: Vol. 19, No. 11, pp. 1878-1885, 2002.
Detectable Rain Range of Spaceborne Ka-band Radar Estimated from TRMM Precipitation Radar Data
Nanda Bikram Adhikari and Kenji Nakamura